盗聴器（盗聴発信機）とは…

盗聴とはその名の通り「盗み聴く」ことを目的とした道具です。主に電波を使用した会話発信機の事を「盗聴器（盗聴発信機）」と呼びます。

盗聴・盗撮方法

盗聴・盗撮方法を大別すると「直接盗聴・直接盗撮」と「間接盗聴・間接盗撮」に分けることが出来ます。

「直接盗聴・直接盗撮」

■壁に耳をあてる

■コップ・聴診器を使用して直接音声を聞き、情報を得る

■コンクリートマイクなどを使用して直接音声を聞き、情報を得る。

■窓から直接室内を覗く。

■望遠鏡や望遠カメラを使用して、直接室内を覗く。

などが挙げられます。

「間接盗聴・間接盗撮」

室内や電話回線に盗聴器・盗撮器を設置して、情報を得ます。
「間接盗聴・間接盗撮」には、「無線式」、「有線式」、「録音式」等が挙げられます。

「無線式」

拾った音声・映像を電波で発信して情報を伝えます。受信範囲は周辺のロケーションにも左右されますが、見通しの良い場所では、３００メートル〜５００メートル位離れた場所でも受信することが可能になります。設置工事を必要としないため、簡単に設置することが可能です。現在販売されている盗聴器・盗撮器のほとんどが無線式です。

「有線式」

配線を施すことにより、情報を伝えます。配線工事の手間や仕掛けた人物が特定されやすいため、有線式は特殊な場合を除いて、現在ではほとんど使用されておりません。

「録音式」

小型・高性能・安価・長時間録音タイプのICレコーダーが普及されており、家電店で簡単に購入できるため、この機器を使用しての盗聴が増加しております。

盗聴器の種類

盗聴器は発信機周辺の音声を送信する「会話用盗聴器」と、電話回線の会話を送信する「電話回線用盗聴器」の2タイプに大別されます。

「会話用盗聴器」

周囲の音声を拾い、電波で送信する盗聴発信機です。主に室内に設置され、離れた場所から設置した室内の音声を聴くことが可能です。室内タイプの盗聴器は、現在コンセント・電卓・マウス・延長コード・ペン等、様々な偽造タイプが多く販売されております。
電池式タイプは、電池がなくなると発信が約1週間で止まります（タイプにより異なります）。コンセント裏に設置するクリップタイプや、二又コンセントなどの電源から供給するタイプは、外さない限り半永久的に盗聴機は作動します。
また、盗聴機が設置されている電話でかける電話番号は、そのパルス信号やプッシュ音から電話番号の解読が可能となります。そして、電話タイプは回線から電源を供給している為、外さない限り半永久的に作動します。

「電話回線用盗聴器」

電話線に挿入し、通話内容を電波で送信する盗聴発信機です。電話回線上であれば設置することが可能ですので、離れた場所で会話を聴くことが可能です。
ただし、デジタル回線や携帯電話の場合はこの「電話回線用盗聴器」では、盗聴することはできません。
一方、電話タイプは、電話回線上であればどこにでも設置可能であり、遠い場所でその会話内容を拾うことが可能となります。但し、携帯電話やデジタル回線の場合は異なります。電話タイプは、受話器が上がると電波を発信し、電話を切るとその電波は止まります。つまり、受信機側の自動録音機と併用することで、自動的に会話の内容を録音する可能となります。

「特殊な盗聴器」

【レーザー盗聴機】

設置が非常に困難で装置も大変高価であるために、ほとんど使用されないとされています。レーザー盗聴機は、ガラスに光線を当て、その反射光によって室内の音声を聴く装置です。

【コンクリートマイク】

隣の部屋や外の壁からの壁に伝わる振動を拾い音声を拾う盗聴器です。コンクリートマイクを妨害するための装置も存在します。

【超指向性マイク】

100m先の話し声も聞き取ることのでき、非常に狭い範囲の音声を拾い、その音声を増幅することが可能なマイクです。

【携帯電話盗聴器】

携帯電話の盗聴器は、オート着信機能を使用して設置した携帯電をに電話をかけて、携帯電話を設置した室内の会話を聴くことができます。プリペイド式携帯電話などで室内の音声を拾う携帯電話タイプも存在します。その方法は盗聴したい場所に置き、外よりその携帯電話を掛け、自動着信させるといったものです。
但し、このタイプは通話状態でなければならなく料金が掛かります。また、充電も必要で他の盗聴機に比べ大きいため、隠しづらいというデメリットがあります。その反面、従来のものとは違い電波の到達距離を気にすることなく音声を聞くことが可能となります。例えば、北海道に設置した携帯電話盗聴機から拾う音声を沖縄で聞くことができてしまうのです。