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盗聴器・盗撮器に関する犯罪

現在の日本の法律では、盗聴器の販売や購入は違法ではありませんし、盗聴器の販売や購入を制限するための法律もありません。
「盗聴」を取り締まるためには電波法、電気通信事業法、有線電気通信法等で対処することになります。

盗聴器の正体は「微弱電波を発信する送信機」です。
盗聴行為に使うため「盗聴器」と呼ばれています。
「盗聴行為」は、個人のプライバシーを侵害している悪質な犯罪です。

では、どのような行為が違法となるのでしょうか?


(1)許可なく他者の住居施設への侵入

盗聴・盗撮器などの設置の為に、人の住居などに侵入した場合。

刑法130条 『住居侵入罪』 (3年以下の懲役又は10円以下の罰金に処する)

(2)有線通信の盗聴

電話回線上に盗聴器を仕掛けて、電話やFAX、インターネットなど有線でつながれた連絡方法などから秘密や情報を入手する行為。

有線電気通信法違反 (1年以下の懲役又は20万円以下の罰金)


電気通信事業者の取扱中に電話回線上に盗聴器を仕掛けて、通話内容などから情報を入手する行為。

電気通信事業法違反 (2年以下の懲役又は100万円以下の罰金)

(3)特定の相手方への無線通信を傍受し、入手事実を他者に漏らす

盗聴により知りえた情報(会話や通話の内容)を第三者に漏らしたり、公表したりすると、「秘密の保護」により罰せられます。

電波法違反 (1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)

軽犯罪法違反 (拘留及び科料)

刑法違反 (3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)

(4)付きまとい

ストーカー規制法違反 (6月以下の懲役又は50万円以下の罰金、禁止命令等に違反した者は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)

(5)他者からの電気供給(盗電)による盗聴器機能の持続

窃盗罪 (10年以下の懲役又は50万円以下の罰金)

(6)盗聴器が使用する無線送信電波が、その周波数の使用を禁止されている場合、あるいは制限を超えた電波出力を発生するもの

電波法違反 (1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)

無線通信自体を聴く(傍受)ことは違法ではありません
(無線自体が部外者にも聴かれる事を前提としている為)

また、贈答品に盗聴器を仕掛ける手口は、無許可での無線送信をしていない場合に違法性があり、迷惑行為となる可能性があります。

ホテルやアパートで壁にコップを当てて隣室の話し声を聞く行為自体は法規制の対象とはなりません。

※盗聴行為(受信行為)が違法ではない理由
仕掛けた盗聴器からの電波を、手元の受信機で受信して会話を聞く事は、携帯ラジオでラジオ放送を聞く事となんら変わりないから。


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